もの食う人びと

もの食う人びと (角川文庫)

もの食う人びと (角川文庫)

偽善を悩む余裕なんかない

全くものを食べる部分とは関係ないが、この言葉が気に入った。確かに偽善を悩んでいる国なんて数えるくらいしかないのだろう。受け取る人の希望になりさえすれば、どんな偽善でも悩まずにやるしかないのだろう。
すごく久しぶりにルポルタージュというものを読んだ。しかも読んでみたらしっかりとしたルポルタージュだった。細部にまで踏み込み、「人びとはいま、どこで、なにを、どんな顔をして食っているのか」をしっかり描き出していた。ときおり著者の政治的な見解を織り込んではいるが。