最強の小・中・高・大一貫教育

イギリスびいき?の内容。慶應義塾大学を筆頭とする小・中・高・大の一貫教育についてかかれた本。昔、慶応や早稲田系列の高校のカリキュラムを見たとき、これでは受験で勝負できないなと思ったので、ちょっと読んでみた。書いてあることは、まさしく理想を絵に描いたようなもの。たしかに私立の一貫教育では理想を実現しやすいのかもしれない。ある意味慶応や早稲田といったブランド力のある系列では、より理想に近い教育が展開できる。生徒の「質(という表現は問題だが他に浮かばない)」も確保できるから。
公立の学校でどれが可能かと考えると、意外とやればできそうなのが多い。本書でもふれられていたが、地域の文化に根付いた学校ってとこか。高校の場合だと「愛校心」ってやつが結構強化される。俺は自分の出身校のことを気にかけるし、周りもそういうやつが多い。おかしな環境だったかもしれないけど、それを笑い話にもできる。そういうのを大事にしなきゃいけないのだろう。こないだ研修で「自分の同僚を育てることも教育」って言われたのを思い出した。
ただ進学校や実業系学校以外だとこれが難しくなる。なぜなら学校の方向性がぼやけてしまうから。特に「大学全入時代」とまで言われると、その辺の普通高校はごくわずかの進学者のための学校運営を始めようとする。そうすると学校の雰囲気も変わっていってしまう。「進学」とか「就職」ってはっきりしていると、指導する側もやりやすいんだけど、ぼやけていると、まとまりもなくなってしまう。なんかそんなことを考えてしまった。
こういう私立の一貫教育では、「言語」の指導はかなり徹底している。英語だけでなく、フランス語や中国語もカリキュラムに入っている。俺は単純に「言語」って大事かなとも思ってしまう。結局実用性を重んじている気がして、それは教育の本分なのだろうかと。SSHとかもそうだけど、「教養」って部分をないがしろにしてはしょうがないと思うが。大学で「教養」を教えているところはほとんどないわけで、高校はまさに最後の「教育」の機会だとも思うし。改めて自分のできることをやっていこうと思った。
生徒の名前は覚えないとな。俺記憶力悪いので大変ですが。