14歳からの哲学

14歳からの哲学 考えるための教科書

14歳からの哲学 考えるための教科書

14歳には少々難しすぎる本かなと。高校生くらいならなんとか読める。ただ「問い」を繰り返していく本なので、途中で飽きたらもう読めない。そう考えると、高校生でもかなり好奇心旺盛でないときついか。いささか誘導的で、冷静に読めないと洗脳されてしまうかもしれない。ただ読みやすく、簡潔な言葉で表されているので、それでも読み手にとって非常にやさしくなっている。
最近の子どもたちは、生きることが大変なのかなと思うことがある。この間の事件もそうだし、普通に生徒と接していてもそう。自分で自分を助けられなくて、どうしようもなくなっている気がする。家族も「家族病理」って言葉が日常的に使われるくらいだし。だから授業で哲学的要素を少し増やすようにしている。俺が「人生」を教えられればよいのだが、それはムリなので偉人の力を借りてます。ただ教科書的に教えるのではなくて、身近な例を用いて、私が理解している範囲で。「へぇー」って顔をしていることが多いが、話が抽象的になると離れていくかな。そういった話をする場合には、とても使えると思った。