WBC2

前言撤回。イチローはやはりイチローだった。彼は俺なんかより全てを心得ていたし、愛国心に煽られていたわけでもなかった。常に変わらなかった。WBCが始まってから、常に自分や日本代表にプレッシャーを与えていた。韓国といった特定の国に対する敵愾心なんかじゃなく、彼自身が考えている自分と日本を主張していただけだったんだな。
イチローに何があったかなんか知らないけど、少なくとも日本の野球に誇りを持っていたし、自分が出場する以上は勝たなければならないと思っていたのだろう。だから「30年は勝てないと思わせたい」とか「人生の中で最も屈辱的な日だった」とかの発言をしたんだと思う。そのせいか、実際準決勝の上原はすごかった。もちろん韓国のピッチャーもすごかったけど、今までと違うとこは先に韓国が首を上げたというとこだけ。
たぶんいろいろあるのだろう。なぜそこまで日本の野球に誇りを持ちだしたかはわからない。なにせ日本での最後の数年は適当とまでは行かなくても、必死に野球をやっているようには見えなかったから。大リーグに行ってから何かが彼をそうさせたのだろう。しかしそのおかげか、日本は誇りを取り戻したのかもしれない。前二回の韓国戦と比べてもイチローは輝いていた。
さてキューバ。日本は一度しか勝っていないらしい。ただ、松坂はぶっちゃけありえないくらいすごい。調子が良ければ、たぶん手をつけられないだろう。イチローが背水の陣を布いたおかげで、誇りを取り戻しつつある日本。果たして明日、それがどこまで取り戻しているかが見えてくる気がする。