百年戦争

百年戦争

フランスのカペー朝が断絶したあと、ヴァロア朝のフィリップ6世が王位についたのに対し、イギリスのエドワード3世が王位継承権を主張したため、1337年百年戦争が起こった。
百年戦争の背景としては、①イギリス王がフランス国内に領土を持っていることと、②フランドル地方を巡る争いがあった。フランドル地方は毛織物工業が発達しており、イギリスは羊毛の輸出地として経済的関心が高かった。フランスも関心を持ち、併合しようとしていた。③ぶどう酒の生産地であるギュイエンヌ地方はイギリスの領土であったが、ここもフランスがねらっていた。
開戦当初からイギリスが主導権を握った。エドワード黒太子の長弓隊が活躍し、フランスは黒死病の流行や農民反乱で疲弊していた。
後半に出現したシャルル7世は、オルレアンの防衛ジャンヌ=ダルクの活躍で成功したのをきっかけに反攻にでた。以後順調に領土を回復し、1453年に戦争を終結させた。これによってフランス内のイギリス領土はカレーのみとなった。
シャルル7世は中央集権策を推し進め、大商人ジャック=クールを財務官として経済政策を行った。また勢力を持っていたブルゴーニュ公領を併合し、ここに国内統一を完成させた。

ばら戦争

百年戦争で敗れたイギリスでは後継者を巡ってランカスター家ヨーク家が争い、内乱となった。テューダ家のヘンリがこの状況を打開し、ヘンリ7世としてテューダ朝を開いた。こうして次のヘンリ8世のときに、イギリスは絶対王政へと進んでいった。