英仏百年戦争

英仏百年戦争 (集英社新書)

英仏百年戦争が生み出した国民国家は、そのものが過去の歴史になろうとしている。であるならば、はじめに国民国家ありきの歴史叙述も、ほどなく流行遅れにならざるをえないだろう。歴史だけが国民国家の軛につながれ続けるならば、思考と実践の間に乖離が生じるからである。それは滑稽な話だ。日本史を含めて、むしろ意識的に変えていかなければならないからだ。

中世ヨーロッパの混沌とした状況がよくわかる一冊。物語のような形で描かれているので、わかりやすいし。ちゃんと百年戦争の前のノルマンコンクェストから、百年戦争を描いている。
いつかこの結びの一説が実現すると良いのだが。