価格革命

16世紀からの大航海時代に新大陸に進出したスペインが、新大陸のポトシ銀山などで大量の銀を獲得してヨーロッパに大量の銀が流出し、物価が騰貴したことだと思っとりました。
ところがそれだけでなかったようで。人口増加とそれに伴う農業生産のバランスの変化も要因だったようです。つまり人口増加が起こり、それによって物価が上昇すると言ったメカニズムもあったようですな。
こういった価格革命によって、固定地代で生活していた封建領主層が没落して資本家的地主層が強盛していき、それが封建制の解体と資本主義の成立に寄与しました。イギリスにおけるジェントリ(郷神)の発達と貴族の没落がその例です。
  
ちなみに「地理上の発見」という言葉は教科書からたぶん消えています。今は「新航路」とか「大航海時代」とかです。調べたところ学習指導要領には「新航路」しかありませんでした。まあこれは以前のヨーロッパ中心主義的な歴史観からの脱却といったニュアンスでしょう。