プランテーション

「大規模農園」とでも訳しましょうか。広大な農地に資本を投下し、安価な黒人奴隷などを用いて単一商品作物を生産する方式です。特に東南アジアやラテンアメリカで盛んに行われました。ちなみにラテンアメリカのいくつかの国では、世界恐慌への対応として一次産品輸出依存からの脱却(工業化)を行っています。有名なとこだと、ブラジルのヴァルガス大統領、メキシコのカルデナス(石油国有化)といったとこです。
似たものとしてラティフンディアというのがあります。これは古代ローマで行われた大土地所有制です。こうして安価な穀物が生産されたため、市民の没落が進み、ローマ社会の変質をもたらします。その後征服地の減少による奴隷の供給低下によって経営が難しくなり、コロナートゥスへと変質していきます。
話がもどりますが、このプランテーションの弊害としてよく見られるのが、モノカルチャー経済です。マレーシアなんかは天然ゴムの生産で有名でしたが、モノカルチャーからの脱却を図り、今ではパーム油なんかも有名です。
こっからは歴史じゃなくなります。よく地理の用語で、プランテーションみたいなのがたくさんでてきます。

  • エステー…これはイギリスの植民地だった国のプランテーションのことです。大概マレーシアスリランカなどにあります。
  • エスタンシア…これはスペイン語エステートのこと。だからかつてスペイン領だったアルゼンチンで使われます。
  • アシェンダ…これは南米のスペイン領だったとこで、アルゼンチン以外で使われています。
  • ファゼンダ…これはポルトガル領だったとこです。つまりブラジルですな。