世界共和国へ

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)

国家を4つのタイプ(福祉国家国家社会主義新自由主義、アソシエーショニズム)に分け、そして世界共和国としてアソシエーショニズムを主張している。マルクスのように生産様式ではなく、交換様式(互酬、再配分、商品交換、X)4つを上げ、それぞれの交換様式が、国家の形態と結びついているというお話でした。それぞれの交換様式の分析や国家と経済の結びつきなど、いろいろととても参考になる内容でした。ただアソシエーショニズムが国家や共同体の拘束を斥け、共同体にあった互酬性を高次元で取り返そうとする運動という感じで書いてあったけど、いまいちピントはこなかった。あと細かい部分で疑問に思ったのが、絶対主義国家のとらえ方が少々違うかなという感じがした。絶対主義って、思っているより絶対じゃないし。