集団か個か

高校で働くようになってよく感じることは、集団を重視するか個人を重視するかという部分。養護学校のときは否応なしに「個人」に向けた指導が重視された。ところが高校だとそうはいかなくなる。「あいつがゆるされるなら俺もゆるされる」というまずい影響を与えてしまうから。
一人の生徒の指導について職員で話し合っているとき、「学校の秩序」を守るべきか、「変わりたい」という生徒の意見を守るべきか、簡単ではないと思う。誰でも生徒一人一人を大切にしたい、それはみんなそう考えているのだと思う。しかし「生徒が大切だ」というのは簡単だが、ひどく無責任に聞こえることもある。そのせいで秩序が崩れることがあるかもしれないからだ。
結局は教員の力量の問題なのかなと思う。その決断を適切に行うために、日々いろいろと経験を積まなくてはいけないのだろう。