スポーツを考える

スポーツを考える―身体・資本・ナショナリズム (ちくま新書)

スポーツを考える―身体・資本・ナショナリズム (ちくま新書)

スポーツを、身体・資本・ナショナリズムという視点から考えた本。前半はスポーツは文明化(非暴力化)の過程で誕生したことや、オリンピックと政治の結びつき(政治性やナショナリズム)、スポーツの商業化?(大衆の参加、メディアとの結びつきなど)について書かれていたが、そんなに目から鱗的な中身ではなかった。
が、後半は結構おもしろかった。スポーツはよりよい結果を求める余り、肉体を過剰に酷使しドーピングまで起こっているのに、スポーツマンという言葉があるくらいその人間性を重視している(ように信じられている?)点などは結構おもしろく読めた。特に終章で書かれていたメディアを介した消費行動としてのスポーツと、実際にスタジアムに行き、そのゲームの一部となるエクスタシーを得られるスポーツという部分は、なるほどと納得させられた。